過敏性腸症候群 IBS 少しだけ緊張をゆるめる
症状は下痢 便秘 腹痛 などですが、内視鏡検査をしても器質的異常はみつかりません。
緊張型や責任感、完璧に考える傾向の強い方、腸自体が敏感の人といわれています。
実は私も数年前は毎日このような症状でいました。
特に仕事のある忙しい朝にトイレに駆け込むこと数回、出勤途中でもいつものトイレ、仕事について着替える前後トイレ
『仕事につくまで何回トイレに行ったのかしら‥‥』と思う程。
しかし以前はこれ私の体質と受け入れてしまっていた自分がいました。
一日中 交感神経過剰で緊張させた身体は、肩こり頭痛も薬に頼らなくてはいけないくらい頻繁におこっていて、夕方には首がパンパンなのです。
忙しいと、自分の内面には意識がいきません。
最近は、瞑想やヨガ、マインドフルネスなどもよく耳にするような時代です。
私はある日、仕事をしている時の自分の呼吸を意識してみました。
『吸っている時よりも、断然に吐いている息が浅い』
普段呼吸は吸うときに交感神経が刺激され元気になるのですが、息を
吐くことは、副交感神経優位に導くのです。
忙しい時、集中力散漫の時こそ、是非自分の呼吸に意識をむけてみてください
吐く息が吸い込む息より長っかったら、空気の空回り状態です。
瞑想や、ヨガの時間や場所をつくるよりも、もっとも簡単な方法
吸う息の倍の時間かけてはく息をゆっくり丁寧にしてみましょう。
目尻がさがり、無駄にはいっていた力が自然にぬけてくるのに少しずつ変化が感じとれてきます
大腸内視鏡検査後の違和感について
大腸内視鏡検査後
身体に違和感がでるかと思います。
先に情報として知っておくと、検査後の違和感にたいしての不安が軽減するかと思います。
下記に書いてある事は、検査の為に使った薬やガスなどの影響で、過度に心配しなくても大丈夫です。
☆内視鏡後はまだ少し腸の中に空気が残っているので、お腹に違和感や張り、軽い痛み
がありますが、おならをすることで楽になります。
お腹のはりがおちついてから食事をとることをお勧めします。
☆麻酔 (鎮静剤や鎮痛剤)をした場合‥フワフワして少し力が入らない、一部覚えてないことがある、眠気が残る
(使う量と人によって差はありますが、いつもより集中力と注意力は低下しているので、運転や注意力の必要とする事は一日控えてください)
☆腸の動きを抑制(鎮痙剤)した場合
ブスコパン→眩しかったり口の乾きを感じる→数時間で自然におさまります(運転は控えてください)
グルカゴン→稀に2時間後に低血糖(脱力感 手足ふるえ)このようなときは糖分摂取で血糖値があがり改善します。
☆腸に色をつけて観察した場合‥尿に青い色素がまじることもありますが、異常ではありません、心配はしなくて大丈夫です。
内視鏡検査の大腸ポリープの切除治療
ポリペクトミー
内視鏡でみつかったポリープ切除には、大きく3種類あります
☆ホットバイオプシー
5ミリ以下の小さいもの
☆内視鏡粘膜切除術(EMR)
20ミリ以下でポリープに茎がないもの
☆内視鏡粘膜剝離術(ESD)
20ミリ以下でポリープに茎がないもの
それぞれ高周波電流を使って処置をしますが
患者さんに痛みは感じませんが、感電のリスク為、検査時は指輪や時計は外しておいてください!と言われるのはその為です
また、ポリープ切除時の偶発症状については ↓
☆大腸の穿孔
ポリープ切除時に穿孔か、1、2日後に出血することが稀にある
☆出血
ポリープ切除時に出血か、4時間後、数日後におこることもある。
内視鏡検査での麻酔は完全に寝てしまう?(鎮静剤sedation)
鎮静剤を使用して、楽に検査をうける でも‥‥意識はなくなるの???
同意書などに鎮静剤使用のサインをみながら
不安な患者さんから、この質問をきかれる事が多い一つです。
眠っている間に終わるのか、‥?
鎮静剤 (意識下麻酔法)
内視鏡検査では全身麻酔のように完全に意識がなくなるのではなく、眠くなる感覚。少しぼーとする感じになります。(意識下麻酔法です)
その方の性格によって効き方が違って、緊張の強すぎる人不安のつよい方は、薬の効果を上回り眠気を感じず更に目がパッチリしてる人も時々いらっしゃいます。
[ 鎮静剤の使用のメリット ]
◎ 大腸内視鏡検査では、スコープに空気を入れて挿入していくので (O2や炭酸ガスで腸をお膨らませて観察する)お腹のはるような苦痛が軽減される。
◎ 不安感や緊張感が軽減されて、リラックスすることで無駄な力がはいらない。
[ 鎮静剤を使用しないメリット ]
◎ ぼーとしていないので、長く休まなくても良いので比較的早く病院をでれる
◎ はっきりした意識があるので検査中にモニターで自分の大腸の中をしっかりと観察できる。
大腸内視鏡では胃と違って大腸のに個人差が大きくあり、大腸の曲がりがきつい人はそうでない人に比べたら、つきあげるような痛みが伴い、また個人の性格などによっても苦痛に対する感じ方が大きく違います。
鎮静剤のデメリットとしては、その日一日は鎮静剤の影響が少し残っているので、注意力が下がり車の運転や繊細な仕事ができなくりますが、 リラックスした状態を鎮静剤でつくることは、つきあげるような苦痛の緩和やそして過度な緊張からの高血圧のリスクを下げるなど、完全に眠らなくても鎮静剤の効果は大きいものです。
内視鏡時のおすすめの食事、効率よく排便
検査数日前食事
普段は大腸に良いとされている繊維質、、、、大腸内視鏡前は消化が悪いので、もっとも避けて欲しい食材です。
繊維質の多い食材は、皆さんご存知のとおり、お野菜全般ですが、、時々リアルタイムで、トマトの皮や、白菜、エノキやアスパラなどが、カメラに映ってしまいます‥‥(00)患者さんに聞くと2、3日前に食べたと答えられます。
繊維は、腸に長くとどまっているのです。
繊維質の多い食材 ※3日前避けましょう
☆ 野菜( 特にきのこ類、アスパラ、トマトの皮、白菜 )
☆ 果物(グレープフルーツ、苺、みかん、など、種や粒は特にNG)
☆ 海藻
☆ コンニャク
☆ 大豆
☆ ごま(頑固便秘な方は5日ー7日は避けるといいかもしれません)
腸管洗浄液
当日は2ℓの腸管洗浄液を2時間かけて飲んでもらいます。この洗浄液は身体に吸収されないのです。それらが腸を通過して、排便を促します.
(腸管洗浄液は下剤ではないのでお腹が痛くなったりはしません)
『トイレに行きたいな‥‥』という便意のみ
半分飲んだころに、トイレのピークがきて、早い人で5回位、平均7−8回頃なると便に透明感(薄いレモン色)になり、病院の判断にもよりますが、排便回数,合計で10回前後で、つぶつぶの便がなければ検査可能です。
腸管洗浄液は↓何種類かあり、他にニフレック、モビプレップなどが一般的に使用されます。
飲み方のポイント
① 2時間かけて焦らず、飲みましょう
② 時間かけすぎ(3時間以上)も効果がおちて、便意のピークが遠のいてしまいます
③ 体調の問題以外で、自己判断で途中で飲むのをやめてしまうのは避けましょう
時々、便が綺麗(便のツブツブがない状態)になったからと、自己判断で途中で飲むのをやめてしまう人がいらっしゃいます。
一時的に便が綺麗なようにみえても、実は腸は長いため、盲腸にちかい奥の方(上行結腸)に便が残っている場合もあるので、体調問題以外ならばきちんと飲みきってくださいね!
④ 便秘がちの方や半分飲んでも便意が弱い方は、部屋の中をゆっくり歩いたり、その場で軽く体操などをして排便を促しましょう、じっと座ってるよりも腸が動き排便につながります
万が一便が残っていても、小さい便ならば、内視鏡の細い管で医師が残った便を吸いながら、観察していくので問題はないのですが、大きな便だと吸えなかったり、多く残ってると、その便に隠れてるポリープを見つけずらくなっていしまいます。見落とされても、誰も気付けません
これは絶対避けたいですよね!
患者さんは、この内視鏡検査の為に、苦労して2ℓもの人工的な味の飲み物を飲み、頻回の排便でお尻もピリピリ!
前日はもちろん2−3日前から繊維抜きのお食事で、便が残らないように、きちんとコントロールしておきたいとこです
大腸の中を便で邪魔されず、初期の病変でも見つけてもらう為に!
大腸検査予約時の大事な自分のスケジュール
大腸の内視鏡検査の日を決める時は
内視鏡検査前日と検査後1週間先のスケジュールを考慮して予約すると安心です!
特にビジネスマンや予定の忙しい方は後で聞いてなかった〜!仕事や大事なプライベートに影響が出て困ることを防げるからです。
検査前日のスケジュール確認
会食、外食やお酒の飲む予定のないなるべく早く寝れる日がおすすめです
大腸検査は、胃カメラより体力消耗します!
2ℓの下剤を2時間で飲むうえに、その間、通常では考えれない頻回の排便で、大腸が空になるまで、トイレをいったりきたり (> <;;)
すぐに便が綺麗になる方は問題ないのですが、なかには、腸の動きがわるかったり、繊維が多かったりで、便の残査がなかなかとれないと、それだけでお尻もひりひりしてきて、始まる前から既に負担のかかる検査です。
検査が終り患者さんのところに、血圧を測りにいくと、緊張の抜けの代わりに、すっかり疲弊してる方もいらっしゃいますからね。
検査の前日は繊維や脂肪分を控えた食事にして(便秘の人は最低3日前頃から)
なるべく睡眠時間を確保して体力温存を心がけてくださいね♡
🍀検査後1週間のスケジュールについて
万が一に備えて、、、
もしもポリープを切除した場合は、切除後1週間は禁酒、禁スポーツとなります
接待(お酒は絶対だめです〜危険大!!!)
飲み会
スポーツの予定
食事会やパーティ(コーヒーや炭酸も禁止)
出張や旅行
温泉の予定
以上↑ブランクか調整可能な日を確認してください。
検査後の注意事項は、実際検査してみないとわかりませんが、 万が一ポリープなどが見つかり、それを切除した場合はきちんと守らないと、出血して大変なことになってしまいますからね!
なので検査後1週間後も含めたスケジュールのご確認をしてみてくださいね!
大腸内視鏡検査でわかること
大腸内視鏡検査をうける人は60歳以上の人が多い傾向ですが、大腸癌は40代から罹患率が高くなっています。
来院して大腸内視鏡検査をうけることになった患者さん
主な理由と内視鏡でわかることをまとめてみました
検査のきっかけ
☆便潜血‥‥会社や区など検診など(陽性)でひっかてしまった
前年度もひっかかた(陽性+)のに、放置2年越しという人も稀にいます
放置は絶対によくありません。
癌がひそんでることもあります 大腸癌初期は症状がありませんからね
☆下血や出血、粘欠片、便が細いなどの排便の異常
元気な30代男性 下血が数年前からあったのに、本人が勝手に痔と思い込み、下血を数年放置‥職場の人に強く勧められ内視鏡をしてみたら‥‥
大きな2.5センチ大のポリープがみつかりました
そのポリープを組織検査に出し結果、幸い癌細胞は含まれてませんでしたが、本人組織診断の結果がでるまで1週間は、『毎日癌で死ぬのでないか?』と不安で仕事が手につかなかったと来院時話しておりました。自己診断はやっぱりいけませんね
☆前回の検査でポリープがみつかりその後の経過観察の為
ポリープが複数ありで、1度の検査ではとりきれない人、出来やすい人は1〜2年に一度といわれています
☆家系で大腸癌がいる、そろそろ年も気になる頃、自主的な方
自主性があって、ご自分の健康に興味があって、癌を他人事とみないで、早期発見をしたいと本気に思ってる人。理想的です
内視鏡でわかること
☆大腸癌 主にS字と直腸に多発 50歳頃から増加
☆大腸癌ポリープ ポリープは粘膜が隆起したもの全てのことをいうので、癌とはかぎらないけれど放置しておくと、いつかは癌の細胞に置き換わっていってしまいます
厚生省の難病指定 頻度の高い下痢や粘血便で、比較的若い人に近年増加している
原因は不明
☆大腸憩室炎 自覚症状は少ないが、ひどい時は腹痛下痢や便秘など、高齢なると多い
☆虚血性大腸 腹痛や下血で女性に多い 原因は動脈硬化や便秘など
☆大腸炎 アメーバやウィルス性た細菌が原因